脳梗塞を発見して早期治療を目指そう|一刻を争う事態です

病院

ナイダスの安全な摘出

男性

神経内科から脳神経外科へ

それまで経験したことがないような急な激しい頭痛の原因は、くも膜下出血の可能性があります。脳を覆っている膜の下で出血が起きることにより、脳が強く圧迫されて激痛が発生するのです。くも膜下出血を引き起こす原因としては脳動脈瘤も多いですが、先天性の脳動静脈奇形という場合もあります。脳動静脈奇形とは脳の一部に異常な血管のかたまりが生じる病気です。胎児の時期に形成されながら、成人してから症状が表れる例も少なくありません。ナイダスとも呼ばれるこの異常な血管のかたまりには、動脈からの圧力がかかるため破裂しやすくなります。10万人に1人か2人という稀な病気で、若い男性に多いのが特徴です。未破裂の脳動静脈奇形が破裂する確率は年間で最大3%程度ですが、一度出血したら1年以内に再発する確率が2倍に上がります。再発を防ぐためにも根本的な治療が必要です。神経内科と脳神経外科が緊密に連携している病院では、MRIによる画像診断から外科的治療まで迅速に進めることができます。脳動静脈奇形の治療は開頭手術・定位放射線治療・血管内治療の3つを組み合わせるのが普通です。こうした病院で多くの脳動静脈奇形患者が救われているのです。

最先端治療で危険も回避

脳動静脈奇形で生じた血管のかたまりは、開頭手術で完全に取り除くことが理想です。ナイダスが脳の表面にあってサイズもそれほど大きくなく、重要な神経が近くになければ手術もそれほど難しくありません。脳の奥深い部分ほど難易度は上がりますが、ナビゲーションシステムやマイクロサージェリーといった最新設備が手術を可能にします。比較的小さいナイダスに対しては、手術よりもガンマナイフを使った定位放射線治療が結果も良好です。放射線を照射したナイダスは、1年から数年をかけて閉塞していきます。ナイダスが大きくなると放射線治療単独で治すのは困難です。そのため開頭手術と血管内治療がしばしば併用されます。太腿の血管からカテーテルを挿入して脳まで通し、ナイダスに塞栓物質を送り込む血管内治療も最近登場した新技術です。手術の前にこの方法であらかじめ出血を防いでおくことにより、安全性を高められるのです。手術室に脳血管撮影装置を備えた病院では、血管内治療から手術へとスムーズに移行できます。こうした最新設備によって、脳血管手術に伴う危険の多くを回避することが可能になりました。その結果脳動静脈奇形手術の成功率も高まっています。